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日本で薬剤師の免許を持っている人が、アメリカで薬剤師になるには大きく分けてアメリカの薬科大学に入学または編入するという方法と、日本で所得した薬剤師の免許をトランスファーするという2つの方法があります。おっとその前に、アメリカで働くには労働ビザ(H1B)が必要になります。H1Bビザについてはここをクリックしてください。

注意: かよべえ倶楽部の内容はかよべえ本人またはほかの経験者からの体験を元に作成されています。試験の申し込み方法、試験の勉強方法、期間など、個人または試験を受けた時期によって異なりますのでかよべえ倶楽部の内容は掲示板も含めてあくまでも参考としてお受け取りください。あなた個人の申し込みに関する大事なことは、後で後悔しないためにも必ず直接州やNABPに確認することをお勧めします。かよべえ倶楽部は本ホームページの内容に関するすべての責任を放棄します。




免許のトランスファー

私が今チャレンジしているのが免許のトランスファーです。いろんな試験を受けなければならないので、トランスファーと言うよりも薬学の学位のトランスファーと言ったほうが正確なですが。この方法では、FPGEE、TOEFL、TSE という3つの試験に合格しなければなりません。TSE は英語のスピーキングテストでかなり難しいということを覚悟しておいてください。在米歴8年の私でも受かるまで5回も試験を受けました(本人のスピーキング力やアメリカでの生活環境にもよりますので在米歴で計れるものではありません。短い在米歴で受かる人もたくさんいます)。スピーキングで時間がかかりそうと思っているなら、薬科大学への編入を考えてもいいかもしれません。(注意:2003年1月以降に日本の薬科大学を卒業した人または卒業見込みの人には受験資格がないかもしれません。 詳しくは、「FPGEE」の「受験資格」を見てください。)

FPGEE (Foreign Phamacy Graduate Equivalancy Examination)

この試験は、以前はコンピュータ形式でアメリカ全国各地でいつでもどこでも受けられたのですが、2002年末に試験問題の漏洩が判明してしまい、その後一時試験を半年くらい受けることができませんでした。2003年からは年に2回のみアメリカ国内の4会場でのみマークシート形式による試験が行われるようになりました。マークシートによる試験は2004年まで続くようです。そのうちコンピュータ形式に戻るようですがいつになるかは未定です。NABPのウェブサイトによると2004年も2回(6月26日と12月4日)しか試験はないようです。この試験の合格率は60パーセント前後。試験は1日、午前3時間と午後3時間で300問の選択問題を解きます。300問中実際に得点に加味されるのは200問。点数はScaled Score で150点中75点以上あると合格です。私は2003年6月にニューヨークで受けましたが98点で合格しました。

TOEFL (Test of English as Foreign Language)

この試験は多くの人がご存知かと思います。通常はアメリカの大学に進学する際に必要となる試験です。ペーパー式で550点、コンピュータ形式の試験では213点が必要です。

TSE (Test of Spoken English)

なんじゃこの試験は?と思われる方が多いのでは。スピーチ能力を試験するものです。日本人にはこのテストはかなり難しいと聞いています。現に私も今ここでストップしています。スコアは60点満点中50点が必要です。10月の試験に合格しました!


これらの試験に合格すると、NABPからFPGEC (Foreign Pharmacy Graduate Equivalancy Certificate) という認定書が発行されます。このあと一定期間のインターンシップを終えると晴れてアメリカの国家試験(NAPLEX)を受けられるのです(注意:FPGEC以外の条件は州によって異なるので、必ず事前に希望の州に問い合わせてください。中にはグリーンカードがないとだめ、外国人薬剤師は一切受け付けない、という州があります。「各州の規定」へ)。薬剤師になるにはこの国家試験までの試験に合格するだけではなく、500時間から2000時間(州によって異なる)のインターンをしなけらばなりません。注意しなければならないことは、アメリカは国ではなく州が免許を発行している点です。したがって、州により若干条件または試験が異なります。例えば、カリフォルニア州で薬剤師になる場合、NAPLEXという選択式試験ではなく、独自の筆記試験を受けます。このようにいくらトランスファーとはいえ簡単な道のりではないのです。トランスファーの利点は認定薬科大学の卒業を免除されるくらいで、いくつもの試験を受けなければなりません。でも、私のように経済的に学校に戻ることができないとか、ぜひ日本で取った資格を生かしてアメリカで資格を得たいと考えている人には道は長く険しいですが、やりがいがあるかもしれません。

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更新日:2-11-04

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