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注意: ここに記載されている内容は一部古くなっている可能性がありますし、すべての情報があるわけではありません。必ずNABPのウェブサイト、ならびにNABPウェブサイトから入手できるApplication/Registration Bulletinも読むようにしてください。 受験資格2003年1月より前に日本の薬科大学を卒業した人
4年制薬科大学を卒業していること。薬剤師国家試験に合格していること。
2003年1月以降に日本の薬科大学を卒業した人または卒業見込みの人
NABPは受験資格を最近変更したため、5年生薬科大学を卒業している方のみに受験資格が与えられます。日本には現在5年生薬科大学が存在しないためかなり厳しい状況です。ただ、アメリカというお国柄、薬剤師としての経験のある方または大学院を卒業されている方など例外もあるかもしれないので、このカテゴリに当てはまる人はNABPに直接問い合わせてみるといいと思います。
書類の提出上記の受験資格を満たしていたら書類を集めます。まず、希望の州のBoard of Pharmacyに問い合わせてトランスファーが可能かどうかを確認します。トランスファーが可能であることを確認したらNABPに連絡してApplication/Registration Bulletinを送ってもらいます。NABPのウェブサイトで同じ内容のものを閲覧することが可能ですが、実際に申し込みするには書類を送ってもらう必要があります。すぐにでも送ってもらいたい場合は電話することをお勧めします。電子メールで連絡すると時間がかかるといううわさを聞いたことがあります。私の場合は電話で連絡し、1週間経っても来なかったので催促の電話をしました。そしたら電話中に送られていることを確認してくれました。電子メールで一度催促したときは返事ありませんでした。日本に書類を送ってもらう場合は住所など伝えにくいので手紙を書いたほうがいいかもしれません。NABPの連絡先
National Association of Boards of Pharmacy
Application/Registration Bulletinを送ってもらっている間に、以下の書類を取り寄せましょう。
Foreign Pharmacy Graduate Examination Committee 700 Busse Highway Park Ridge, Illinois 60068 USA Ph: 847/698-6227 Fax: 847/698-0124 Email: fpgec@nabp.net School transcripts: 卒業した大学から英語で書かれた成績証明書を発行してもらいます。必ず封印してもらいましょう。 Degree: 卒業した大学からの英語で書かれた卒業証明書。必ず封印してもらいましょう。 Licensure/Registration: 厚生労働省医薬局総務課試験免許係に電話(03.5253.1111)で連絡します。その際薬剤師名簿登録番号、何年に合格したかを聞かれたような気がします。電話連絡すると、速やかに登録証明書願と英文証明書のテンプレートを送ってくれますので、このテンプレートに必要な事項を書き込んで厚生労働省に送り返します。そうすると、英文証明書に厚生労働大臣の判子と署名を入れてくれます。私の場合は念のため封印してもらい、私あてに送ってもらいました。直接NABPに送ってもらうのは避けましょう。向こうでの手続きが不便になる上、失われてしまう可能性があります。 Application/Registration Bulletin が届いたら... アプリケーションフォームを記入します。一ヶ所6番がややこしいです。 A Was an unrestricted license required to practice pharmacy? B Was an unrestricted registration required to practice pharmacy? A は免許がないと薬剤師として働けないので Yes。 B は免許があっても登録しないと仕事できないので Yes。 にしたと思います。はっきり覚えていません。間違っていたらどなたか訂正お願いします。 アプリケーションフォーム、各種証明書、マネーオーダーをすべて一つの封筒に入れNABPに送ります。私の場合、EE番号(Equivalency Examination Number) が3週間後くらいに届き、受験資格はそれから4週間くらいで届きました。 注意:結婚して性が卒業証明書などの名前と異なる場合は、結婚証明書などの証明が必要になります。 受験資格が届くまでアプリケーションが受理されると、書類を受け取ったことを知らせるハガキがまず届きます。その際、またはその後、EE(Equivalency Examination)番号をくれます。NABPとやり取りする際にはこの番号を使うことになると思います。EE番号が届いた後、書類審査に問題がなければ、ATT(Authorization to Test)が届きます。これで初めて受験資格を得たことになります。ATTには有効期限というものがあります。私のときの有効期限は1年でした。試験日ならびに試験会場はこの有効期限内に自分で指定します。 書類審査に引っかかるとDeficiency letterが届きます。こうなると手続きに時間がかかってしまうので最初に書類を出す際には間違いのないよう何度も確認することをお勧めします。 試験対策試験勉強はすぐにでも始めましょう。どんなに優れた方でも試験の範囲を習得するにはそれなりに時間がかかると思います。試験の内容は、基礎化学、生物、有機化学に始まり、薬理、生理学、マーケティング、統計に至るまで幅広いです。詳しくはNABPのウェブサイトからゲットできるExamination Bulletinを参照してください。この本は、アプリケーションと一緒に送られてきます。では何をどこから始めれば良いのでしょうか。ここでは、日本では薬剤師として働いたことのない、卒後10年の私の例を挙げてみます。使った参考書Comprehensive Pharmacy Review 4th edition![]() Lippincott's Illustrated Reviews Pharmacology 2nd edition![]() Reference Guide for Foreign Pharmacy Licensing Exam 2nd edition![]() A&L's Quick Review Pharmacy 12th edition![]() 買ったけど使わなかった参考書Appleton & Lange's Review of Pharmacy![]() Comprehensive Pharmacy Review Practice Exams![]() 買っておけばよかったと思った参考書Remington: Science and Practice of Pharmacy, 20th Edition![]() Drug Information Handbook, 11th Edition![]() Review CoursesPharmacy Exam Review CourseMidwestern University Chicago College of Pharmacy のキャンパスで2003年1月に受けました。5日間の短期講座です。最初の2日はFPGEEの受験生のみ、残りの3日間は法律とTherapeuticsでFPGEEとNAPLEXの受験生を対象としています。私が行ったときは、ほかに6人のFPGEE受験生がいました。受講料は600ドルで、会場で分厚いバインダー式の資料をもらいました。内容的にはこれを受ければFPGEEに受かるとは思えません。後半の3日間はFPGEE対策というより思いっきりNAPLEX対策ですし。最初の2日間はFPGEE対策としては物足りません。でも今まで本で勉強してきたことを聴講することによってリフレッシュできましたので全体的にはよかったと思います。ほかのFPGEE受験生と情報をいろいろ交換できたのは一匹狼的になりがちなFPGEE受験生にとって価値ある経験でした。バインダー式の資料は、実践またはNAPLEX用にいい参考書になりそうなので今でも大事に取ってあります。この講座、最近はオンラインでも受講ができるみたいです。Morris Cody & Associates試験日の1週間くらい前に、試験会場の近くでやっています。一週間前に新しいことを教えてもらっても返って混乱するだけだし、今までやってきたことをくつがえすようなことになったら動揺してまともに試験も受けられないような気がしたので私は受けませんでした。広告によるとこの講座を受けた人は90パーセント合格!となっています。受講料は500ドル。受講者がいたら情報を送ってください。Pre-FPGEEこの2003年10月、NABPが立ち上げたFPGEEの模擬試験です。過去問を集めた試験で一回50ドル、2回まで誰でも受けることができます。85分で66問の問題を解かなければなりません。どなたか受けたことがある人はぜひ情報を送ってください。試験私が受けたときは、筆記試験でした。ニューヨークのSt.Johns Univ.が試験会場だったのですが、会場には500人ほどの受験生がおり、チェックインに随分時間がかかりました。受験生のほとんどはインド系、中東系でアジア人はごくわずか。アジア人も、フィリピン人や韓国人がほとんどで日本人の受験生を見つけることはできませんでした。 試験会場には計算機を持ち込むことができません。荷物の持ち込みも厳しく、縦25センチ、横15センチくらいの透明のジップロックに入れられるものしか持ち込めません。それ以外の持ち物はすべてチェックインします。 ランチは会場で食べる予定でしたが、食堂まで歩いて片道10分、さらに長蛇の列、1時間しかない休憩時間では無理とあきらめ、結局自動販売機でプレッツェルを買って食べました。次の試験ではもう少し運営が改善されていることを期待していますが、不安な方はお弁当を持っていったほうがいいかも、ゆっくり腹ごしらえできると思います。 試験は午前の部は9時ごろから3時間、午後は2時ごろから3時間です。3時間、つまり180分で150問をとかなければならないので、特に計算問題がある午前中は時間配分に注意しましょう。午後は計算問題がないのでみんな30分くらい早く終わっていました。 問題はどれも難問です。選択問題なのですが、最後2つまで絞り込めるのにそこからが分からないというケースが多かったような気がします。正直言って問題を解くというよりGuessという感じでした。 試験結果試験の結果は、試験日より約8週間から10週間後に届きます。受かっている場合はトータルのスコアを教えてくれませす。落ちてしまうと、次回の試験の参考になるように各セクションごとの点数を教えてくれます。スコアはScaled Scoreと呼ばれるもので、150点中75点とらないといけません。このScaled Scoreという言葉にみんな悩まされます。テストはその難易度がテストごとに異なりますが、その難易差をなくすためのものです。つまり、今までよりも難しいテストだった場合スケールによって配点が上がるため正解数が少なくても合格するし、逆に簡単なテストだった場合は正解数が多くてもスケールによって配点を下げるので落ちてしまうかもしれないということです。 再試験を受けるには、もう一度アプリケーションフォームを送らないといけません。その際、ほかの書類を送る必要はないようです。 TOEFL/TSE申し込みTOEFL/TSEの申し込みはTOEFLのオフィシャルサイト(www.toefl.org) で申し込みできます。この場合、クレジットカードが必要になりますが、一番早く確実に申し込みできるのではないでしょうか。インターネット上での支払いが不安な方は郵送で申し込みすることもできます。その場合は、Information Bulletin という申し込み用紙をウェブサイトで申し込んで送ってもらいます。(日本からオンラインで申し込みができるかどうかは未確認です。)TOEFLにはコンピュータ式(Computer based test)とマークシート式(Paper based test)の2つの試験形式があります。アメリカ国内ではほとんどの会場でコンピュータ式が導入されていますが、日本では試験会場によりマークシートのみしかやっていないところがあるので注意してください。わたしはコンピュータ式のほうが好きです。ただし、コンピュータ式の場合、エッセイ試験が入ってきます。英語でエッセイを書くのが苦手な人はマークシート式で受験するといいでしょう。 試験対策TOEFLまずTOEFLの模擬試験タイプの問題集を買い、おうちで時間を計りながら問題を解いてみましょう。Listening、Reading、Grammerの3つのセクションごとに点数が出ますので自分の弱点が分かります。日本人の場合Listeningが弱く、グラマーがいいという結果になることが多いようです。Listeningが弱い場合はそこを徹底的に強化しましょう。これはTSEの試験対策にもなりますし、将来的にアメリカで働く場合にも必須になりますから早めに対策を取ること。ReadingとGrammerはいい場合でもさらに磨きをかけましょう。弱いListeningを補うためにも。TOEFL Test Preparation Kit (Book & CD-ROM)![]() TSETSEの試験対策はよく分からないというのが率直な意見です。試験対策用のキットとか、スクールがもともとあまりないので対策にも困ってしまいます。唯一参考書として使える本は↓です。この参考書はためになりました。私は、ここにある問題を時間を計ってテープに録音して勉強しました。とにかく、心がけることは時間内に言いたいことをゆっくりでもいいのではっきり言い終える。試験には6コマ漫画が出て、そのストーリーを話すというのもあるので漫画なんかを見ながらその内容を英語で話せるように練習するのもいいでしょう。あとは日常生活の心のつぶやきなんかを英語で言う練習をしたり。試験前はTOEFLのウェブサイトにあるサンプル問題でよく練習してください。ちなみに、TSEの資料によると日本人の平均スコアは40点となっています。私は在米歴は長いのですがそのうち5年間くらいは日本人と仕事をしていたので英語 を使った会話がずっと少なく会話はずっと苦手でした(今でもですが)。でもその仕 事を辞め、2003年2月から薬局でファーマシーテクニシャンとして働くようになって、 毎日分刻みに鳴る電話の受け取りや患者さんとのやりとりなどをしどろもどろ繰り 返しているうちに語彙は相変わらず少ないのですが言葉がスムーズに口から出るよう になりました。でも、初めのころはみんなの前で電話を取らないといけないし、人によって使う英語は違うし、もちろん話し方も違うので相手の言っていることがわからないことが多く、在米歴が長いのになぜ??とかなりショックでした。よく胃潰瘍にならなんだと思うくらい怖い毎日でした。薬局に行くのもいやいやでしたし。でも周りのアメリカ人に、アメリカ人の私でさえアメリカ人の言っていることがわからないときあるから心配しないでと励まされ、最近はもちろん慣れてきたということもありますが、肝が据わってきて、わからないときはわからないとはっきり言えるようになりました。今思えばこれがけっこうよかったかなと思っています。ですから、チャンスがあるならできるだけ早く現場に出るといいと思います。これは、当然TSE合格への近道にもなりますが、FPGEEやNAPLEX合格への近道にもなると思います。 Toward Speaking Excellence: The Michigan Guide to Maximizing Your Performance Ont He Tse Test & Speak Test![]() FPGEC CertificateFPGEE、TOEFL、TSE の3つの試験に合格するとNABPからFPGEC Certificateが郵送されます。ほとんどの州ではこのCertificateがないとインターンを始めることができませんし、H1Bビザの取得にもこのCertificateがないと難しいので、FPGEC Certificateを受け取るということは免許をトランスファーする人にとって大きなMilestoneと言えるでしょう。私の場合、2003年1月にTOEFLパス、2003年6月にFPGEEパス、2003年10月にTSEパスし、2003年12月27日にFPGEC Certificateが送られてきました。最後に合格したTSEの結果が届いたのが11月20日、Certificateの日付は2003年12月10日になっています。TSEの結果が届いてから5週間後にCertificateが届いたことになります。TSEの結果が届いた後、12月2日と12月17日にNABPに電話でステータスを聞いています。一回目のときは、Final review list に含まれていなかったのでそのとき入れてもらいました。二回目のときはFinal review listに名前があるということしか教えてくれませんでした。でももうこの時にはreviewが終わっていたことになります。ちなみにこのFinal review、毎日行っているそうです。 Certificateは8x11インチの大きさで、FPGEEの申し込み時に送った顔写真が貼ってあります。私は申し込み時、写真を何に使うか知らなかったので思いっきり指名手配みたいな顔の写真を送ってしまいました。ということで今はとても後悔しています。額に入れて壁にかけてありますができるだけ見ないようにしています。Certificateに一生残る写真なのでちゃんとした写真を送りましょう。 各州の規定アメリカは国ではなく州が薬剤師の免許を発行しているため、州によって条件が異なります。例えば、私が住んでいるニューヨーク州では2001年9月以降に申し込む人には5年生カリキュラムの薬科大学を卒業していることを条件の中に入れています。私は、惜しくも一ヶ月後の10月に申し込みをしたので4年大学卒だからダメだと思っていました。でもさすがアメリカ。規定でそう書いてあるからダメということでもないことがわかりさまざまな書類を提出してようやく2003年5月に許可をいただきました。時間はかかってしまいましたがやってみるものです。このようなことも想定して、必ずFPGEEの申し込みをする前にご希望の州に問い合わせて条件等を確認してください。ニューヨーク州ではFPGECを取得してNAPLEXに合格してからでないとインターンを始めることができませんが、ほとんどの州ではFPGECの取得後、NAPLEXを受ける前にインターンを開始できます。カリフォルニア州はFPGEEに合格するとすぐにインターンを始められますし、ミシガン州ではFPGEEに合格する前からインターンを始められます。また、フロリダ州はTSEのスコアが45点あればOKです。ここでは各州のライセンス課へのリンクと簡単に分かっていることをまとめていきます。州は追加していく予定なのでみなさんからの情報もお待ちしています。
NAPLEX受験資格ほとんどの州では、FPGEC Certificateを取得し、インターンを終了した時点でNAPLEXの申し込みを許可されます。ただし、NY州の場合はFPGEC Certificateを取得してから、インターンを始める前にNAPLEXを受けることができます。逆に言えば、NAPLEXに合格しないとインターンを始めることができないので厄介かもしれません。 書類の提出ここでは私が申請したNY州の場合について説明します。FPGEC Certificateが届いた後 NY 州に連絡してから約 2 週間ほどで NY 州から NAPLEX の Registration Bulletin が送られてきました。私の場合はすでに大学の卒業証書などの書類すべてはずいぶん前に提出していたので、この時点で提出する書類はこのフォームと申込金だけ。FPGEE のフォームに似ていますが、Notalizationも写真も必要ないのでいたって簡単です。申込金は430ドル(2004年1月現在)。卒業証書や成績証明書などを出さなければならないと言うのはどこの州でも同じではないでしょうか。 Bulletinには書類の送付先と申込金の支払方法が書いてありません。送付先および申込金の支払方法は各州 Board of Pharmacy に問い合わせてくださいとのことです。どうやら州によって送付方法は異なるようです。NY 州の場合は、NABP宛にマネーオーダーを作って申込書と一緒に NABP に送るようにとのことでした。 受験票が届くまでNY州の場合、書類を提出して2週間ほど経ってからThe Chauncey Group Internationalというところから受験票(ATT:Authorization to Test)が届きました。このATTは発効日から一年間有効です。試験は www.prometric.com で試験会場と日時を指定してATTの有効期限内に受けなければなりません。試験対策勉強は試験日が決めて勉強する期間を決めてしまったほうがいいと思います。そうでないと勉強といってもきりがないですから。あとPre-Naplexも受けましょう。試験の傾向がわかるし、自分のレベルもだいたい把握できます。私はPre-Naplexを受けてから試験日を決めました。受験料は50ドル、70分で50問の問題を解きます。レビューコースはどうでしょう、行かなくても大丈夫かなぁという気がします。以下は主に私が使った参考書です。これ以外に使ったのはPharmacy Exam Review Courseでもらった資料です。
参考書APHA's Complete Review For Pharmacy![]() ほかに持っていた参考書(だからと言ってオススメというわけではありません)A&L's Quick Review Pharmacy 12th edition![]() Appleton & Lange's Review of Pharmacy![]() Comprehensive Pharmacy Review Practice Exams![]() ![]() 試験試験はコンピュータで行います。例を挙げればTOFELのような感じです。一斉試験とは異なり自分ひとりなので緊張感もあまりなくリラックスして受けることができるのがいいですね。内容的にはFPGEEに受かっていて、インターンを終了した方なら、比較的簡単な試験ではないかなと思います。でもスコアはScaled Scoreですのでいくら自分がFPGEEよりも簡単だったと思っても受験者の大多数がアメリカ薬科大卒の学生さんで、彼らにとってはもっと簡単でしょうから、とれるスコアは低くなるかもしれません。 私が受けたときは計算問題、TPNに関する問題が多数出ました。あとは、実際に薬局で働いていれば朝飯前(たとえばよく出る小児用suspensionの保存期間と保存方法とか、よく見かけるコレスレロール薬の用法・用量なんかはリテールの薬局で働いていれば一日に何回も処方が出ますので覚えるほどでもないですよね)という問題もけっこうありましたし、逆にNICUでの投薬に関する問題などこれも経験があれば解けるのでしょうが問題集やテキストブックにはないような現場に密着した問題もかなりありました。結果結果はNABPからではなく申し込みをした州から来ます。私の場合はNY州からでした。結果が来るまで1ヶ月かかりました。スコアはFPGEE同様Scaled Scoreです。落ちた場合は3ヶ月待ってから再度申し込みをすることができるようです。NABPの統計によると90パーセントは合格しているようです。と言っても受験者の90パーセントくらいはアメ薬生ですからね。私たち外薬生にはあてにならない統計ですね。インターンインターンはどこの州でも必ずしなければならないでしょう。インターンの時間は500時間から2000時間と州によって異なりますが、1500時間を課しているところが多いと思います。インターン先は自分で見つけるかエージェントを使って見つけることになります。チェーンの薬局でのインターンが多いようです。病院でのインターンは、コネがないとなかなか難しいかもしれません。各州のインターンに必要な時間は「各州の規定」をご覧ください。労働ビザ(H1b)について一般的にアメリカでは、薬剤師に関わらず外国人として就労するには、グリーンカードや市民権を持っている人を除き、労働ビザというものが必要になります(一般的にはH1Bビザ)。労働ビザを取得するにはスポンサーが必要になります。ここでは私の経験を元に知っていること、推測されることをまとめています。ただし、私は薬剤師という職種で労働ビザを取得したことがないし移民弁護士でもないので正確なことはわかりません。詳しい内容についてはスポンサーとなってくれる薬局、および移民弁護士にお問い合わせください。 私の場合、今はグリーンカードを持っているので薬剤師になるに至ってはこのハードルを超える必要はありません。しかし、以前私もH1Bビザを持っていました。私の場合、はじめは学生ビザ(F1ビザ)でアメリカに上陸し、1年3ヶ月後に卒業後プラクティカルトレーニング(PT)許可を取って民間企業に就職し、その会社にスポンサーになってもらってPTの期限が切れる前にH1Bビザに切り替えてもらいました。H1Bビザは3年ごとに更新しなければなりませんが、計6年は有効だったと思います。友達の多くは、このH1Bビザが有効な間に、働いている会社にスポンサーになってもらってグリーンカードにステップアップするという方法で永住権を取得しています。 こういった私の経験から言わせていただきますと、薬剤師の場合も同じような手続きになると思われます。日本で薬剤師ということは4年制大学卒であるからH1Bビザ取得に必要な学歴の条件を満たしているので、FPGEC Certificate を取ってスポンサーを見つければ、人手不足かつ専門職である薬剤師になる人への労働ビザの許可は割と出やすいでしょう。ここで疑問に思われるのはインターンをする前にビザが下りるかどうかということですが、どうやらチェーン薬局(いわゆるRetail Pharmacy)の場合、FPGEC Certificate 取得後にその薬局にスポンサーになってもらってH1Bビザを申請できるようです。そしてH1Bビザはインターンの開始前に下りるので、それが下りた時点でインターンを始めるという感じみたいです。フロリダ州など一部の州では Certificate がなくても TSE が45点あればビザ申請を始めてくれるようです。TSE で引っかかっている人にとっては朗報と言えるかもしれません。 では、スポンサーはどうやって見つけるのでしょう。病院については情報がないのでわかりませんが、多くのチェーン薬局は外国人薬剤師を積極的に雇っていますので簡単にスポンサーになってくれるはずです。6月にFPGEEを受けたとき、500人の受験生を目当てにいくつかのチェーン薬局が説明会のビラを配っていました。大手のチェーン薬局のウェブサイトに行くとInternational Pharmacist用のメールアドレスなどがあったりします。たとえば、Walgreens のウェブサイトにでも行ってみて下さい。また、そういった手続きを一貫して行ってくれる業者もあるようです。 ではファーマシーテクニシャンとして働く場合ビザは下りるのでしょうか。答えはノーだと思います。労働ビザ(H1Bビザ)の条件には、その職種が高度な専門知識を要する職種内容であるというのが条件となっています(最低でも学位を要する職種)。ファーマシーテクニシャンという職種は高卒であれば資格は必要かもしれませんが誰でもなることができるので難しいのではないでしょうか。たとえ、可能性があったとしてもスポンサーを見つけるのは非常に難しいでしょう。 労働ビザ(H1B)の発行部数 −2004年2月18日の新聞より今年のH1Bはもういっぱいという記事が今日新聞に出ていた。2004年度の発行部数は65000枚。ここで2004年度とは2003年10月1日〜2004年9月30日までのことを言う。CIS(Citizenship and Immigration Services; 昔のINS)によると、申請者の数がこの65000をはるかに上回っているため現実的にこれから申請しようとしても無理だとのこと。それにしても今年はずいぶん早い時期になくなったな。私が申請した年の1998年のときは確か4月くらいまでは申請できた。私は3月に申請したのでぎりぎりセーフ、弁護士にも猛スピードで手続きをお願いして確か4月半ばにはビザを入手したような気がする。その後、ハイテクブームのため、クリントン政権は2001年度から2003年度まで一時的に発行部数を195000枚に増やしたのだが、その措置も昨年まで。今年からはまた以前の65000枚に戻っている。この発行部数もここ数年のアメリカの経済を見ている限り当面は増えそうにはないから、政府がこの発行部数を変更しない限り、この早期品薄現象は毎年起こるといっていいだろう。 アメリカでビザを取得して薬剤師になろうとしている人が注意しなければならないことは、通常病院やチェーン薬局などのスポンサーを通してビザを申請する際の申請時期。たとえば、年明けごろにチェーン薬局にアプローチして就職したいと言ってももう今年はビザが下りないからダメと断られてしまうことが考えられる。ビザが下りなければ雇いたくても雇えないのであるから仕方がない。ビザがないとインターンを始めることができないからまたここで足止めを食らってしまうことになる。だから、就職活動はできればアメリカの会計年度が始まる10月1日の前後あたりを狙っていくのが好ましい。理想的にはTSEとTOEFLをすべて取得しておきその後6月のFPGEEに合格する、それか12月のFPGEEに合格後なんとしても7月くらいまでにはTSEとTOEFLを取得するのがいい。なぜ7月かと言うとFPGEE Certificateの発行には多少時間がかかるためである。こうすれば10月前後に会社にアプローチしてビザ申請、ビザ取得ととんとん拍子に行くかなというのが私の予想である。 関連リンク
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