Compounding

NY州では、NAPLEXとMPJEのほかにCompounding(処方実技)の試験があります。この試験は年に2回しか開催されません。処方実技試験は2日間あり1日目は計算問題10題・処方箋監査が10題、2日目は3時間で3つの薬を処方箋を基に調剤します。ここ数年必ず出題されているのが点滴バッグ、そのほかにはカプセル、軟膏、懸濁液などを作ります。四半世紀前ならともかく今の時代現場で薬を作ることはほとんどないのでみな口をそろえて意味のない試験となげいています。
私が受けた2007年6月の試験では、点滴、カプセル、軟膏が出題されました。点滴バッグの調剤はいつも一番くせもので無菌状態に注意しながら調剤しなければならず、これを怠ると20点すべてを失うことも。合格するには75点が必要なので点滴バッグで20点を失うと不合格になる確率はぐ~んと上がってしまいます。一緒に仕事をしているバリバリの薬剤師はこの点滴バッグを調剤するとき、間違ったバッグを使ってしまったために一度落ちていると言っていました。私の隣でカプセル・軟膏の調剤をしていた女性は、点滴調剤室から帰ってきてから大泣きしていました。私も実はフィルターをもう少しでつけるのを忘れてしまい針が点滴バッグに触れたところで気がつきました。消毒しなおしましたが、やり直しを申し出るべきだったかとずーっと落ち込んでいました。これが例えば自分を刺して出血してしまった場合はやり直しを申し出ないと絶対に20点失ってしまいます。やり直しは1回だけできるのですがこの場合は自動的に5点失います。カプセルと軟膏は薬品の計り間違えさえなければ基本的な問題で簡単でしたが、相当緊張していたんでしょうね、薬品を計るときに利き手の左手がぶるぶるふるえて大変でした。結局試験が終わるまでこのぶるぶるは止まりませんでした。試験が終わったのも5分前とぎりぎり。なんだか後ろ髪を引かれる思いで試験室を出て行ったのを覚えています。さて試験の結果はどうだったんでしょう。

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